藍峯舎 江戸川亂歩自選短編集『幻想と怪奇』坂東壯一挿画 特装本25部

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伝説のプライベートプレス『版画荘』から戦前に出版された、
亂歩の稀少な自選短編集を藍峯舎がリメイク。
銅版画家坂東壯一が鍾愛する亂歩作品に初めて挑んだ新作6点を添えて
亂歩没後50年の掉尾を飾る至高のオマージュ!

江戸川亂歩自選短編集『幻想と怪奇』坂東壯一挿画
A5判変形 本文240頁 別丁挿画(銅版画)6点
限定200部(記番入り)のうち
特装本25部(No.1〜No.25)
坂東壯一オリジナル手彩色銅版画6葉<署名、番号入り>綴込

江戸川亂歩は戦前、2冊の限定本を出版していますが、そのひとつが昭和12年(1937)、版画荘から出された自選短編集『幻想と怪奇』です。版画荘は萩原朔太郎の『猫町』『定本青猫』など美しい版画本や詩画集の出版で知られた伝説のプライベートプレス。戦前の銀座で初めて版画専門の画廊を始めた平井博が主宰するこの出版社から短編集の出版依頼を受けた亂歩は喜び、自ら収録する作品を選んだうえでタイトルも『幻想と怪奇』と決め、さらに収録作すべてにきめ細かく手を入れています。なかでも「火星の運河」は、クライマックスシーンに四段落にわたる書き足しをしており、本書でしか読めない最長バージョンとなっています。ただ、そこまで熱を込めた亂歩にとっていささか予想外だったと思われるのは、出来上がった本に、版元の社名の由来である版画はおろかカットすら入っていなかったことです。版画荘はこの出版の翌年、資金のショートで活動を停止しているので、その背景には経済的な理由があったのかもしれませんが、もちろん亂歩はそれについていっさい不満を述べていません。それでも自作と版画のコラボレーションについての思いは残ったようで、戦後の昭和31年(1956)に東京創元社から出版された限定豪華本『犯罪幻想』では、亂歩自らの希望により挿絵に棟方志功の木版画が使用されています。
 今回の藍峯舎版「幻想と怪奇」は、亂歩が選び抜いた自作の短編ひとつに一枚ずつ版画を入れるという、版画荘のオリジナル版では果たせなかった亂歩の夢を実現しています。原本には9篇の短編が収録されていますが、今回はそこから6篇を選び、それぞれに銅版画家坂東壯一の新作が添えられます。「虚無と憂愁」を秘めた幻想的作品で知られる坂東氏が、鍾愛してきた亂歩の「幻想と怪奇」の世界に初めて挑んだコラボレーションの見事な結実を、藍峯舎版でご堪能ください。

【収録作品】
押繪と旅する男
鏡地獄
人間椅子
人でなしの恋
火星の運河

解説 猟奇の果て 遊戯の終わり 中 相作

【造本仕様】
<特装本>
総革面取突付表紙、綴見返製本、三方金、丸背、二重貼函、保護筒函
保護筒函上題簽用紙/ 波光(白)一色刷
二重貼函用紙/内・ウーペケーネス(プラム)
       外・ロイヤルセーム(No.960.78 )
総革表紙/濃紺染山羊革、文字・本金箔押
見返用紙/シープスキン(古色)二色刷
本扉用紙/新フェルトン(クリーム)二色刷
銅版画用紙/ハーネミューレ(クリーム)
本文紙/アラベール(ナチュラル)
奥付用紙/レイド紙(ナチュラル)

※刊行は12月下旬を予定しております。
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